| 和菓子職人のひとりごと (No.5)
映画「男たちの大和」の上映が終わり、そして5月7日に尾道に残っていた戦艦・大和の実物大のロケセット公開もとうとう幕を閉じました。特に、ゴールデンウィークの間はロケセットは大盛況で、狭い尾道はいたる所で、車の渋滞で大混乱でした。 現在はあの実物大の大和は跡形も無く解体されています。噂では、例の46センチの主砲3門の第2砲台は、呉市の大和ミュージアムへ展示されるとか聞いていますが、真偽の程は分かりません。
さて、この映画には中屋の菓子が3場面で登場しています。 尤も、これらの菓子は東映の小道具さんと打ち合わせをした上で作った特注品で、中屋の店では販売してないものです。
ある夜、特年兵の神尾(松山ケンイチ)と伊達(渡辺 大)が日本軍の戦況悪化の噂を聞き、それがもとで口論になり、ついに喧嘩になります。そこへ偶然に通りがかった森脇二等兵曹(反町隆史)が仲裁に入り、二人に手渡すのが、竹の皮に包んだ蒸し羊羹です。
しかし、台詞では「芋ようかん」と言っています。
そして、特攻前夜。 烹炊所(ほうすいしょ)の森脇兵曹は特年兵達に、当時あまり口に出来ない菓子を作り、大判振る舞いをしてやります。木の万重に竹の皮を敷いて、上に小判型や大きな栗の形の栗饅頭、大納言入りの蒸し羊羹、大きくて餡のたっぷり入った大福、そして、色とりどりの金平糖などを並べ、特年兵達へ勧めます。 年端もいかない特年兵達に対する森脇兵曹の複雑で、それでいて深い愛情を感じます。(金平糖以外は中屋謹製です。)
尚、このシーンのことは、過日、映画「男たちの大和」の公式ホームページhttp://www.yamato-movie.jp/ と中屋本舗のホームページと相互リンクさせて頂いた関係でしょうか、 Yahoo!ブログ「特年兵ゆっちんのYAMATO乗艦日誌」http://blogs.yahoo.co.jp/yucchin_yamato/ の 2006.2.6付けの中、画像付きで紹介して下さっていました。
また、もうひとつのシーンが涙を誘います。森脇兵曹の計らいで特年兵・常田(崎本大海)と、常田の実母・ツネ(高畑淳子)が旅館で最後の別れをします。 可愛い子のために、田舎から思いを込めた手作りの「ぼた餅」をお重に入れ持参します。 「さあ、お食べ、もっとお食べ ! もっと。」と、母親の遣り切れない思いが、「ぼた餅」を矢継ぎ早に勧めるところに表われいて、なんとも印象的なシーンです。 このぼた餅も小道具さんとの打ち合わせで、やや大きくていかにも田舎っぽいものにしました。
以上の3シーンで菓子が登場するのですが、菓子でこの映画に参加できたと、ひとり喜んでいます。(笑) 今年の8月始めには、映画「男たちの大和」のDVDが発売されるそうなので、ぜひとも購入してもう一度、再確認しようと思っています。
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